新しいゲーミングPCが届いたら、電源を入れてすぐにゲームを始めたくなるところですが、その前にひと手間かけておくと、フレームレートの伸びや操作の快適さが大きく変わります。ここでは、購入直後のセットアップで押さえておきたいポイントを整理しました。
この記事でわかること
- Windows11のアカウント準備と不要機能のオフ設定
- グラフィックドライバの更新方法とチェックポイント
- BIOSでのXMP/EXPOとResizable BAR有効化
- 電源プランとゲームモードで性能を引き出すコツ
- Steamのインストール先設定とストレージの使い分け
1. Windows11の初期設定とアカウント準備
電源を入れると、まず言語やキーボード配列、Wi-Fi接続、Microsoftアカウントのサインインといった初期セットアップ画面が表示されます。アカウントは事前にメールアドレスとパスワードを準備しておくとスムーズです。特にこだわりがなければ、地域や言語はデフォルトのまま進めて問題ありません。
知っておくべきこと
初期設定の途中でOneDriveの自動バックアップが有効になっていることがあります。ゲームのスクリーンショットや大容量データが同期対象になると、通信量やストレージを圧迫することがあるため、必要なければ設定からオフにしておくと安心です。
セットアップ完了後は、Windows Updateを実行して最新の状態にしておきましょう。OSのアップデートには、パフォーマンスの改善やセキュリティ修正が含まれていることが多く、ゲーム起動時の安定性にも関わってきます。あわせて、通知の頻度やプライバシー関連のアクセス許可も見直しておくと、プレイ中に余計なポップアップが出にくくなります。
ポイント
使わないバックグラウンドアプリを「タスクマネージャー」のスタートアップタブから無効化しておくと、起動時の負荷が減り、ゲーム中のメモリやCPUリソースに余裕が生まれます。
2. グラフィックドライバの更新(NVIDIA/AMD/Intel対応)
ゲーミングPCの性能を語るうえで欠かせないのがグラフィックボードです。購入時点でドライバが古いバージョンのままインストールされているケースは珍しくないため、まず最新版に更新しておくことを強くおすすめします。
| GPUメーカー | 管理ソフト | 主な機能 |
|---|---|---|
| NVIDIA | GeForce Experience / NVIDIA アプリ | ドライバ更新、録画、ゲーム最適化設定 |
| AMD | AMD Software Adrenalin Edition | ドライバ更新、性能モニタリング、画質調整 |
| Intel | Intel Graphics Software | 内蔵GPUのドライバ管理、映像出力設定 |
チェックポイント
ドライバはデバイスマネージャーからも更新できますが、各メーカー公式の管理ソフトを使うと、ゲームタイトルごとの最適化プロファイルや画質設定もあわせて管理できるため便利です。
ドライバの更新が終わったら、モニターとの接続端子もあわせて確認しておきましょう。DisplayPortはHDMIより高いリフレッシュレートに対応しやすいため、高リフレッシュレートのゲーミングモニターを使う場合はDisplayPort接続を選ぶのがおすすめです。
3. BIOSでXMP/EXPOとResizable BARを有効化
意外と見落とされがちなのが、BIOS(UEFI)側の設定です。パーツの性能をカタログスペック通りに引き出すには、いくつかの項目を手動で有効化しておく必要があります。
落とし穴
メモリは初期状態では定格クロックで動作していることが多く、パッケージに記載された動作クロックが出ていない場合があります。BIOSでXMP(Intel環境)またはEXPO(AMD環境)を有効にすることで、購入したメモリ本来の速度で動作させられます。
あわせて確認したいのがResizable BAR(ReBAR)です。CPUがグラフィックボードのメモリに一度にアクセスできる範囲を広げる機能で、対応しているタイトルではフレームレートの向上が期待できます。マザーボードとグラフィックボードの両方が対応している必要があるため、BIOSメニュー内の該当項目をオンにしておきましょう。
設定手順の目安
- 再起動時に指定キー(Delキーなど)を押してBIOS画面に入る
- 「Ai Tweaker」「Overclocking」などの項目からXMP/EXPOをオンにする
- 「Advanced」内のPCI設定からResizable BARを有効化する
- 設定を保存して再起動する
4. 電源プランとゲームモードの最適化
Windowsの電源プランが「バランス」や「省電力」になっていると、CPUの性能が抑えられてしまうことがあります。ゲーミングPCとして使う場合は、電源プランを「高パフォーマンス」に切り替えるのが基本です。
おすすめ設定
Windowsの設定内にある「ゲームモード」もオンにしておきましょう。ゲームプレイ中にバックグラウンドの更新やタスクを抑制し、リソースをゲームに優先的に割り当ててくれます。
ノート型のゲーミングPCの場合は、電源接続時とバッテリー駆動時で性能モードが自動的に切り替わる機種もあります。持ち運んでプレイする機会が多い人は、電源に接続した状態での性能プロファイルもあわせて確認しておくと安心です。
5. ゲーミングモニターのリフレッシュレート設定
高リフレッシュレート対応のモニターを購入しても、Windows側の設定がデフォルトの60Hzのままになっていることがあります。ディスプレイ設定の詳細設定からリフレッシュレートを最大値に変更しておかないと、モニターの性能を活かしきれません。
確認方法
「設定」→「システム」→「ディスプレイ」→「ディスプレイの詳細設定」から、現在のリフレッシュレートを確認できます。144Hzや240Hz対応モニターの場合は、この画面で数値が正しく反映されているかチェックしましょう。
あわせて、マウスのポーリングレートやDPI設定も見直しておくと、モニターの応答速度とマウス操作のバランスが取れて、より快適な操作感になります。マウス側の専用ソフトが用意されている製品も多いため、インストールしておくと細かな調整がしやすくなります。
6. Steamのインストール先とストレージ設定
PCゲームを本格的に楽しむなら、まず整えておきたいのがゲームプラットフォームの環境です。Steamはデフォルトのままインストールすると、システムドライブの空き容量をあっという間に圧迫してしまうことがあります。
注意点
最近の大型タイトルは1本あたり数十GB〜100GBを超えることも珍しくありません。SSDが1台のみの構成であれば、あらかじめ不要なファイルを整理しておくか、増設ストレージの用意を検討しておくと安心です。
Steamの設定画面からは、ゲームごとのインストール先フォルダを追加・変更できます。OSや起動頻度の高いゲームは速度重視でSSDに、プレイ頻度の低いタイトルは容量重視のドライブに分けておくと、読み込み速度と空き容量のバランスが取りやすくなります。
おすすめの流れ
- Steamの「設定」→「ダウンロード」からストレージフォルダを追加する
- よく遊ぶタイトルは高速なSSD側のフォルダを選択する
- 容量の大きいタイトルはHDDや増設SSDに割り振る
- ダウンロード地域を近隣サーバーに設定し、通信速度を安定させる
あわせて、Steamの起動時設定から「PC起動時にSteamを実行する」のオン・オフも見直しておきましょう。常時起動が不要な場合はオフにしておくと、Windowsの起動が軽くなります。
7. 不要な通知・バックグラウンドアプリの整理
購入したばかりのゲーミングPCには、メーカー独自のプリインストールアプリや、体験版ソフトが多数入っていることがあります。これらが常駐していると、メモリやCPUリソースを知らないうちに消費してしまいます。
整理の目安
「設定」→「アプリ」から一覧を確認し、使う予定のないソフトはアンインストールしておきましょう。判断に迷うものは、無効化だけにとどめておくと安全です。
また、Windowsの通知設定も見直しておくと、ゲーム中に集中力を切らされる場面を減らせます。「集中モード」を活用してゲーム起動中は通知を自動的に抑えるように設定しておくのもおすすめです。
仕上げのチェック
一通りの設定が終わったら、ベンチマークソフトや普段遊ぶタイトルを実際に起動して、フレームレートや発熱状況を確認しておくと、設定の効果を体感しやすくなります。
まとめ
ゲーミングPCは、箱から出してすぐの状態でも十分に遊べますが、Windowsのアカウント準備からグラフィックドライバの更新、BIOSでのXMP/EXPOとResizable BARの有効化、電源プランやゲームモードの最適化、モニターのリフレッシュレート設定、Steamのインストール先整理、そして不要なアプリや通知の整理まで済ませておくことで、パーツ本来の性能をより引き出しやすくなります。一度にすべてを終わらせる必要はないので、優先度の高い項目から少しずつ整えていくのがおすすめです。快適な設定が整えば、あとは好きなタイトルを心ゆくまで楽しむだけです。
ゲーミングPC初期設定|買ったら最初にやるべき7つのことをまとめました
今回紹介した7つのポイント、①Windows11のアカウント準備と不要機能の見直し、②グラフィックドライバの最新化、③BIOSでのXMP/EXPOとResizable BAR有効化、④電源プランとゲームモードの最適化、⑤モニターのリフレッシュレート設定、⑥Steamのインストール先とストレージ整理、⑦不要な通知・バックグラウンドアプリの整理は、いずれも一度設定してしまえば普段は意識せずに済むものばかりです。購入直後の少しの手間が、その後の快適なゲーム環境につながります。自分の環境に合わせて、できるところから順番に整えてみてください。

















