ニュースの要約
- 高精度リアルタイム制御とシステム統合に対応したAMAX IoTコントローラ製品群を発表
- PCベースの柔軟な制御プラットフォームで従来のシステム統合を簡素化
- マイクロ秒単位の高精度な制御を実現し、製造現場のPLCからPC制御への移行を支援
概要
アドバンテック株式会社は、PLC・HMI・IoT機能を統合した新しい制御プラットフォーム「AMAX IoTコントロールプラットフォーム」を発表しました。
従来の自動化構成では、個別に構成されたPLC、HMI、通信モジュールによって統合が複雑化し、性能面でも制約が生じていました。本プラットフォームでは、これらの機能をPCベースのアーキテクチャに集約し、EtherCAT産業用イーサネットとリアルタイムOSを活用することで、半導体製造、高速組立、画像処理を含む生産システムにおいて、マイクロ秒単位の高精度な制御を可能にします。
CODESYSフレームワークをベースに、WindowsとLinuxの両方のランタイム環境に対応するAMAXは、既存のアプリケーション資産を活用しながら、高度なリアルタイム制御機能を利用できます。IEC 61131-3準拠のプログラミング環境により、従来のPLCシステムからのスムーズな移行が可能で、高度なモーション制御やロボティクス用途にも対応可能です。
AMAXシリーズには、用途に応じて選べる3種類のコントローラがラインアップされており、それぞれパネルコントローラ、産業用PCコントローラ、組込みコントローラと特徴が異なります。各モデルはEtherCAT I/O拡張に対応し、MQTT、OPC UA、CANOpen、Modbus(R)などの通信プロトコルにも対応しているため、既存の自動化システムとの連携もスムーズです。
アドバンテックが長年培ってきた最適化技術により、AMAXは500μs~1msのサイクルタイムと低ジッターを実現するなど、優れたリアルタイム性能を発揮します。エンジニアリングチームによる専門的なシステムチューニングと、検証センターでのテストにより、要求の厳しい自動化アプリケーションにおいても安定したタイミング制御が可能です。
また、デバイス設定、プログラム開発、システムチューニング、診断機能を統合したソフトウェア環境「AMAX Studio」を提供しており、幅広いIoT自動化機器を手軽に活用できます。多機能を一つのプラットフォームに集約することで、業界固有のプロセスを柔軟に統合し、多様な自動化システムの設計・構築を効率化、開発期間とコストの削減に貢献します。
編集部の感想
編集部のまとめ
AMAX IoTコントローラ:高精度リアルタイム制御とシステム統合に対応したAMAX IoTコントローラ製品群を展開についてまとめました
今回のAMAX IoTコントローラ製品群の発表は、従来のPLC/HMI/IoTシステムの複雑化を解消し、PCベースの柔軟な制御プラットフォームを提供するものです。特に、マイクロ秒単位の高精度なリアルタイム制御を実現したことは大きな特徴で、半導体製造や高速組立、画像処理など、タイミング精度が重要な自動化アプリケーションに最適だと言えます。
また、IEC 61131-3準拠のプログラミング環境を採用し、既存のPLCシステムからの移行を容易にしつつ、モーション制御やロボティクスにも対応できる柔軟性を備えているのも魅力的です。さらに、AMAX Studioというソフトウェア統合環境を提供することで、ハードウェアからソフトウェアまでワンストップで対応できるのは大きなメリットと言えるでしょう。
製造現場の生産性向上に大きく貢献できるこのAMAX IoTコントローラ製品群は、PLCからPC制御への移行を検討している企業にとって、有力な選択肢になると期待されます。
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